サンゴを飼うと、魚だけの水槽より、そろえる器具が増えます。この記事では、サンゴに必要な器具7つを、役割・選ぶポイント・価格の目安に分けて紹介します。
わたしの水槽で使っているものは、「わたしの水槽」の枠に書きました。枠が無いものは、わたしが使っているかどうかを、ここでは書いていません。
- サンゴに必要な器具7つの、役割と選ぶポイント
- 調べた製品の例と、価格の目安(実売の幅つき)
- サンゴの種類(ソフト・LPS・SPS)で、必要な器具がどう変わるか
- あると便利な器具と、買う前のチェックリスト
1. 先に全体像:器具7つと、価格の目安
| 器具 | 役割 | 価格の目安(調べた例) |
|---|---|---|
| ① 照明 | サンゴが栄養をつくるための光 | 21,120円(税込)〜50,000円(税別)調べたサンゴ用LED2製品の例 |
| ② 水流ポンプ | 水を動かして、水の淀みをなくす | 約2,500〜3,150円リオプロップ1000の実売 |
| ③ クーラー | 夏の水温を下げる | 約49,800〜83,000円ZR-75Eの実売の幅 |
| ④ ヒーター | 冬の水温を保つ | 約1,200〜6,100円サーモスタット付きの幅 |
| ⑤ プロテインスキマー | 水の汚れを、泡で取り除く | 約15,880〜27,500円QQ1は実売、海道達磨は希望小売価格 |
| ⑥ 検査キット | 水の数字を測る | サンゴ用は1項目 約2,860〜4,400円 |
| ⑦ 比重計・屈折計 | 塩の濃さを測る | 約1,500〜5,000円屈折計の一般的な幅 |
※ 2026年10月ごろに調べた参考価格です。同じ商品でも、お店や時期で値段がちがいます。メーカーの価格と、お店の実売価格は、別のものです。人工海水の素(毎月)と、RO浄水器は、器具のほかに必要なもの(9章)として、別に書きました。サンゴ水槽は、水槽もふくめた初期費用が、30〜60cmで8万〜20万円ほどとする解説もあります(東京アクアガーデン)。わたしの水槽の費用は、初期費用の記事に書いています。
サンゴを入れる前に読んでほしい、サンゴの種類ごとの育て方は、サンゴ飼育の入門にまとめています。
2. ① 照明:「サンゴ用」を選ぶ
多くのサンゴは、体の中にすむ小さな藻(そう)が、光で栄養をつくります。だから、サンゴの水槽では、光が、いちばん大事な道具のひとつです。
選ぶポイント
- 「フルスペクトル」のLEDを選ぶ太陽の光にふくまれるいろいろな波長を、とぎれなく出せるタイプです。サンゴ用の解説では、これが勧められています。
- 水槽の幅に合うものを選ぶメーカーが「何cmの水槽用」と決めているので、その表示を見ます。
- 光の強さを変えられるか、タイマーが使えるかサンゴは、昼と夜のある暮らしをしています。毎日決まった時間に、つけたり消したりするのが大切です。強い光を長い時間当てると、サンゴが枯れることがあると言われています。
- サンゴの種類を決めてから選ぶソフトとLPSは中くらいの光、SPSは強い専用の光が必要とされています。
調べた製品の例
消費電力23W。紫外線に近い波長のLEDと、シアン(青緑)のLEDを組み合わせています。スマホから、光の強さとタイマーを設定できます。メーカー公式の価格です。
60〜90cmの水槽用で、消費電力は140Wです。メーカーの希望小売価格です。実売は、お店によって変わります。
※ 価格は、各メーカー公式ページ(2026年10月に確認)です。照明は、種類が多く、水槽の大きさや育てるサンゴで選ぶものが変わります。このページの2製品は、東京アクアガーデンなどの解説で紹介されていた例で、わたしが使っているものではありません。
LED照明を、1日8時間つけています。種類や強さは、ここでは書いていません。
3. ② 水流ポンプ:サンゴには、基本、必須
水槽の中で、水が動かない場所があると、汚れがたまり、サンゴに十分な酸素や栄養が届きません。水流ポンプは、水槽の水を動かして、淀みをなくすための道具です。サンゴには、基本、必須の器具です。
選ぶポイント
- 一方向ではなく、2方向以上の「ランダムな水流」にする水の向きが変わるように、ポンプを置きます。ろ過の吐き出し口と反対向きに置く、という解説があります。
- サンゴの種類で、強さを変えるSPS(ミドリイシなど)は強い水流、バブルコーラルのように肉の部分が大きいサンゴは弱めの水流が合う、とされています。
- 電気の周波数(50Hz/60Hz)に合う製品を選ぶ東日本は50Hz、西日本は60Hzです。製品ごとに、版が分かれていることがあります。
調べた製品の例
最大の流出量は、毎時約900〜1200L。消費電力は、50Hzで4.0W、60Hzで4.5Wです。淡水・海水の両方に使えます。実売は、ヨドバシ.comで3,150円、ほかに2,500円台のお店もありました。
※ 仕様は、カミハタの公式ページで確認しました。メーカーの価格は「オープン」で、決まっていません。上の価格は、2026年10月に調べた、お店の実売です。
水流ポンプを使っています。機種や台数は、ここでは書いていません。
4. ③ クーラー:夏の水温を下げる
サンゴは、水温が、大きく上がったり下がったりすると、ダメージを受けると言われています。水温は「22〜28℃」が目安で、一般には「25〜26℃」に保つとされています。夏の暑さで水温が上がるのを防ぐのが、クーラーです。
選ぶポイント
- 水の量で選ぶメーカーの「冷却水量の目安」の表で選びます。選び方は、水槽用クーラーの選び方に書きました。
- 夏のいちばん暑い日を考える部屋の温度が上がるほど、冷やせる水の量は小さくなります。
- 値段は、お店で見比べる同じ機種でも、お店で数万円ちがうことがあります。
ゼンスイのZR-75Eのクーラーを、80,000円で買いました。同じ機種の実売は、約49,800〜56,284円でした(2026年10月に調べた幅)。
5. ④ ヒーター:冬の水温を保つ
冬は、部屋の温度が下がって、水温も下がります。サンゴに合う水温を保つ道具が、ヒーターです。
選ぶポイント
- サーモスタット付きを選ぶ設定した温度で、入り切りしてくれるタイプです。調べたところ、約1,200〜6,100円でした。
- 水槽の大きさに合うものを選ぶ製品ごとに「何Lまで」の目安があります。
- ヒーターをつなげるクーラーもあるたとえば、ゼンスイのZR-75Eは、100V・300W以内のヒーターをつなげます。冷やすのも温めるのも、1台で温度管理ができるとメーカーは説明しています。
ヒーターは、初期費用の9項目には入っていません。使っているかどうかは、ここでは書いていません。
6. ⑤ プロテインスキマー:水の汚れを、泡で取る
魚のフンや食べ残しは、水にとけて、汚れのもとになります。プロテインスキマーは、水の中に細かい泡を出して、その汚れを泡にくっつけて、取り除く道具です。ソフトコーラルでも推奨され、LPSでは勧められている、という情報があります。
選ぶポイント
- 水槽の水の量に合うものを選ぶ製品ごとに「何Lまで」の目安があります。
- ライブロックとスキマーで水をきれいにする方式(ベルリンシステム)では、ひとつ大きいサイズにするという解説があります。
- 置き方を見る水槽のふちにかける「外掛け式」と、サンプ(水槽の下の別の水槽)に入れる「内部式」などがあります。
調べた製品の例
外掛け式。最大の適合水量は約100L、消費電力は約8.5Wです。2つのお店の実売の幅です。
メーカーの適合水量は、ほかのろ過と併用で360L以下、ベルリンシステムでは150L以下です。メーカーの希望小売価格です。
プロテインスキマーを使っています。立ち上げ当初は、海道達磨を25,000円で買いました。
7. ⑥ 検査キット:サンゴは、測る項目が増える
魚だけの水槽は、アンモニアと、亜硝酸・硝酸塩の2つで始められます。サンゴを入れるときは、KH・カルシウム・マグネシウム・リン酸塩の4項目を足します。1項目で、約2,860〜4,400円でした。
どれを買うか、数字の見方、測るときの注意は、検査キットの選び方にまとめています。
レッドシーの検査キットを使っています。
8. ⑦ 比重計・屈折計:塩の濃さを測る
塩の濃さがずれると、ほかの数字もずれて出ます。サンゴの水槽では、ソフト・LPSは33ppt前後、SPSは35ppt前後が目標とされています(比重で、およそ1.025〜1.026)。
- 比重計か、屈折計を使う屈折計は、約1,500〜5,000円が一般的という情報がありました。
- 毎回、同じ器具で測る比重計と屈折計は、校正する温度の基準が、ちがいます。
- 動かすときは、1日1ppt以内急に変えると、サンゴの負担になります。
比重計を使っています(初期費用の9項目では、8,000円でした)。比重は1.024で管理しています。
9. 器具のほかに必要な「水」:人工海水と、RO浄水器
水換えには、人工海水を使います。水道水にふくまれる、リン酸塩や硝酸塩などの栄養塩を取り除くために、「RO浄水器」で水をきれいにしてから、人工海水をつくる人もいます。RO浄水器は、とくにSPSで大切とされています。
- 人工海水の素は、毎月かかるわたしの場合は、14,000円を半年に1回です。
- RO浄水器の値段調べたところ、約20,500円(マーフィード)〜51,000円(AQTUS RO500G・希望小売価格)でした。
人工海水の素を使っています。
10. あると便利な器具
KH・カルシウム・マグネシウムが下がったときに足します。足す量は、検査キットの数字を見て決めます。
サンゴの骨の材料を、自動で補う装置です。ミドリイシのようなSPSでは、必須とする解説があります。
リン酸塩などを、吸いとって減らす材料です。
LPSは、フードでよく太るとされています。SPSは、必須とされています。
11. サンゴの種類で、器具の「重さ」がちがう
| 器具 | ソフト | LPS | SPS |
|---|---|---|---|
| 照明 | 中くらい(種類しだい) | 中くらい | 専用の強い照明(必須) |
| 水流 | やさしい〜中くらい | 中くらい | 強くランダム |
| スキマー | 推奨 | 推奨 | 推奨(大きめを) |
| カルシウムリアクター | — | — | 必須とする解説あり |
| RO浄水器 | — | — | とくに大切 |
※ 東京アクアガーデン、ALLBLUE、トロピカの解説(2026年10月に確認)をもとにした目安です。「—」は、その解説で、とくに触れていなかったところです。
12. 買う前のチェックリスト
- 飼いたいサンゴの種類を決めるソフト・LPS・SPSで、照明と水流が変わります。
- 水の量を出すクーラー・スキマー・照明を選ぶもとになります。→ 水槽の水量の測り方
- 照明と水流ポンプを、サンゴ用で選ぶ種類と、水槽の幅に合うものを選びます。
- 水温の器具をそろえる夏のクーラーと、冬のヒーターを考えます。
- 検査キットをそろえて、数字が読めるようになってから、サンゴを入れるこれは、わたしの考えです。
- 値段は、何店か見比べる同じ機種でも、お店で値段がちがいます。
まとめ:サンゴ飼育の器具7つ
| # | ポイント |
|---|---|
| 1 | サンゴ用の照明:フルスペクトルで、水槽の幅に合うものを選ぶ |
| 2 | 水流ポンプ:基本、必須。2方向以上のランダムな水流にする |
| 3 | クーラー:水温は22〜28℃が目安、一般には25〜26℃。水の量で選ぶ |
| 4 | ヒーター:サーモスタット付きで、水槽の大きさに合うものを選ぶ |
| 5 | プロテインスキマー:水の量に合うものを選ぶ |
| 6 | 検査キット:サンゴは、KH・カルシウム・マグネシウム・リン酸塩を足す |
| 7 | 比重計・屈折計:毎回、同じ器具で測る |
よくある質問
サンゴの器具を、全部そろえると、いくらかかりますか?
水槽もふくめた初期費用は、30〜60cmの水槽で8万〜20万円ほどという解説があります(東京アクアガーデン)。わたしの設備は、立ち上げ当初が187,000円、いまの水槽が227,000円でした。器具の数や、サンゴの種類で変わります。
魚用のLEDで、サンゴは育てられますか?
サンゴ用の解説では、「サンゴ専用の、いろいろな波長が混ざったLED」が勧められています。買う前に、商品の説明で、サンゴ用かどうかを確かめてください。
水流ポンプは、何台いりますか?
台数は、水槽の大きさと形で変わります。「2方向以上のランダムな水流」にして、水の淀みをなくすことが大切という解説があります。
クーラーがあれば、ヒーターは要りませんか?
クーラーは冷やす道具なので、冬に温めるにはヒーターが必要です。ヒーターをつなげるクーラーもあります。わたしの初期費用の9項目には、ヒーターが入っていません。
中古の器具で始めてもいいですか?
わたしは、中古のフルセットを4万円で買った水槽もあります。買う前に確かめたいことは、中古フルセットの記事に書きました。
サンゴの種類を決めてから、器具を選ぶと、迷いにくくなります。
このページは、わかったことが増えたら書き直します。


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